「リベラルな世界」が勝てない中国 代案示すべきは日米

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聞き手・園田耕司
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防衛大総合安全保障研究科教授 神谷万丈氏

 ――日米は中国を安全保障上の脅威と認識しています。しかし両国の対中観には、米国が完全な対決型であるのに対し、日本は協調も探るなどギャップが見られます。

 「日米は同盟国として政策をすり合わせ、基本的な対中観は一致している。ただし、中国が与える『リスク』と『オポチュニティー(機会)』をめぐって認識の違いもあり、放置すれば政策連携に齟齬(そご)が生じる恐れがある」

 ――なぜ認識のギャップが生まれるのでしょう。

 「米国では、米国主導のリベラルな世界と、中国主導の権威主義的世界のどちらが好ましいのか、という体制間競争の視点が強まっている。例えば、ファーウェイ問題の根底にも、最先端技術の優位性が中国に移れば中国的な世界が広がる、という危機感がある。リベラルな世界を守るには、中国の提供する機会を犠牲にしてもリスクへの対応が必要だとの考え方もある」

 「一方、日本は尖閣問題など…

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