松本江里加

西部報道センター
専門・関心分野地方創生、子どもの権利、福祉,など

現在の仕事・担当

福岡の音楽、アート、舞台などの文化・芸能を中心に、地域の話題など分野を問わず取材しています。

バックグラウンド

1990年佐賀県伊万里市生まれ。実家は兼業農家で、高校まで田畑や山に囲まれて育ちました。2016年に入社後、京都、千葉を経て西部報道センター。2人の子どもを育てています。地方が直面する格差や貧困のほか、子どもの権利や社会的養護に関心があります。

仕事で大切にしていること

目の前の人にまっすぐに向き合うことを心がけています。

タイムライン

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2日間だけ開かれる石室の扉 謎多き装飾古墳、面積は随一 福岡

 1年のうち春と秋、それぞれ2日間だけ公開される装飾古墳がある。福岡県桂川町寿命の王塚装飾古墳。10月19、20日の特別公開を前に実物大レプリカを見ようと、古墳の隣にある王塚装飾古墳館へ足を運んだ。  馬が描かれた石室の入り口。腰をかがめて内部に入ると、壁一面に、天井に、色とりどりの装飾がある。赤、黒、緑、黄色、白、青っぽい灰色の6色が使われているという。  町教育委員会文化財担当の長安慧さん(30)によると、全国に720基ほど確認されている装飾古墳の中でも、配色の多さや描かれた面積は随一。全国でも特に貴重な遺跡で、国の特別史跡に指定されている。  壁には三角形の幾何学模様に盾や弓矢の絵。天井には丸い点がいくつも描かれ、星を表すらしい。「日本画より以前の独自のアート。アートが好きな人にぜひ見てほしい」と長安さん。描かれた絵や模様は死者の魂を封印する一方、眠っている人を守り、墓に入ってきた人を攻撃する意味もあると考えられるという。  1934年に発見されてから、今年でちょうど90年。当時は田園の中にある小高い丘で、工事に使う土砂を採取する際に石室の入り口が見つかったという。盗掘被害はなかったが、水がたまり、遺体はなかった。誰が埋葬されていたかは謎のままだ。  長安さんによると、石枕の数から遺体は4体あったと考えられる。はっきりしないことが多いだけに、想像が膨らむ。「家族だったのか、家来なのか。『どんな人だったんだろう』と考えるのも楽しいです」  特別公開は午前9時半~午後4時受付。1グループ7分ずつの鑑賞。実物大レプリカは開館中いつでも鑑賞できる。 〈メモ〉JR福北ゆたか線桂川駅から徒歩約8分。八木山バイパス穂波東ICから車で約10分。王塚装飾古墳館は大人330円、中高生160円など。

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舞台「ヤマトタケル」Wキャストで変わるセリフも? 博多で集大成

 2月から東京、名古屋、大阪で上演されてきたスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」が10月、博多座(福岡市)で集大成を迎える。各地で主役やヒロインを務めた4人の若き歌舞伎俳優が初めて集結し、主人公とヒロインをそれぞれダブルキャストで務める。  この舞台は、昨年9月に死去した市川猿翁(三代目猿之助)さんが生んだスーパー歌舞伎の第1作。古事記を題材に哲学者の梅原猛さん(故人)が原作を書き下ろし、博多座では2013年以来の上演となる。  主人公のヤマトタケルは父である帝の怒りを買い、熊襲(くまそ)や蝦夷(えぞ)の討伐を命じられる。その過程で愛する妻を失い、自らも深手を負う――。正義への疑問や葛藤、父への未練や望郷の念が繊細に描かれる。  主人公は、猿翁さんの孫の市川團子(だんこ)さん(20)と、中村隼人さん(30)が公演ごとに交代で演じる。  團子さんは「祖父の人生と言っても過言ではない作品。(各地で公演を重ねたことで)よりアップデートして楽しんでいただけるよう頑張りたい」。隼人さんは「團子くんには團子くんの、僕には僕の魅力がある。自分が感じるもの、色を出していけたら」と語った。  名古屋と大阪では團子さん1人が主演を務めたが、東京公演では博多座と同様に交互出演し、それぞれの解釈で最終盤のセリフを変えたという。博多座では、どう描かれるか注目だ。  主人公の妻役も東京で演じた中村米吉さん(31)と、名古屋と大阪の中村壱太郎さん(34)のダブルキャストとなる。公演は10月8日~22日。チケットは博多座電話予約センター(092・263・5555)。

舞台「ヤマトタケル」Wキャストで変わるセリフも? 博多で集大成
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