井上秀樹
文化部
専門・関心分野寄席演芸、舞台芸術、大衆芸能
現在の仕事や担当
落語をはじめとする寄席演芸、伝統芸能と現代劇を含めた演劇、を主に取材します。
バックグラウンド
関東で育ち、大学時代は関西で過ごしました。カレーの肉は豚か牛かといった「異文化遭遇」をたびたび経験するのが面白く感じました。人はなぜそこにこだわるか、という取材の源泉にもなっています。大学では国文学や国語学を専攻しました。古典文学はなぜいま読んでも面白いのか、方言を含めた日本語がどう変わっていくかにも関心があります。
仕事で大切にしていること
日本や世界まで文化や芸能の動きを広くとらえようと心がけています。情報の集中する東京を離れると、落ち着いて見えてくるものがあります。入社後は東北、九州、北陸の支局、通信局、総局でも勤めました。ベッドタウンでは培えなかった郷土愛を教わりながら、どこで暮らしても幸せでいられるにはどうすればいいか、文化芸能を通じて伝え、考えています。お金持ちにお世辞や踊りなどで機嫌をとってご祝儀をいただく幇間という商売があり、落語にもたびたび出てきます。まじめに働かなくても食べていけた社会が江戸時代からありました。理解しがたい人を知る手がかりとして、落語国の住人をこよなく慈しみます。
著作
- 『いま、先生は』(岩波書店、2011年)=共著