中村俊介

編集委員 | 文化財・世界遺産担当
専門・関心分野考古学、歴史、文化財、世界遺産

現在の仕事や担当

新潟支局を振り出しに、西部(福岡)、東京、大阪3本社の学芸部・文化部を行ったり来たりて30年余り。歴史や考古学、文化財、世界遺産などを全国的に担当しています。やきものなどの伝統工芸やクラシック音楽などの記事も執筆します。

バックグラウンド

1965年熊本市生まれ、早稲田大学卒業。大学ではシルクロードや中央アジア史を勉強しました。アラビアンナイトの世界に憧れていた在学中、西域へ調査団を派遣した早大OBで朝日新聞編集委員の講演を聞き、「この会社に入ればシルクロードに行けるかも」と思ったのが始まり。入社後、アフガニスタンのバーミヤンをはじめ多くの海外出張も経験できました。幸運が重なったとはいえ、こけの一念とは恐ろしいものです。

仕事で大切にしていること

学界や芸術界と市民社会をつなぐ専門記者として、最新の研究成果や新たな発見、創作活動が私たちの市民社会と切り結び、どう還元され活用されていくべきなのかを考え続けています。新聞記者はもちろん研究者やアーティストではありませんが、報道のプロとして取材相手と対等にわたりあえる知識とセンス、キャリア、人脈が不可欠。日々、自らの「記者力」に磨きをかける毎日です。

ちょっとした横顔

日本考古学協会協会員、考古学研究会と日本遺跡学会の会員。柔道黒帯。スケッチ旅行やひなびた温泉巡り、寺社巡り、博物館・美術館巡りが大好き。愛するフォークをギターで弾き語る一方でクラシック音楽を愛し、演奏会にも出没します。飛行機、特に国際線に乗るとテンションが上がります。最近はなんだかソロ・キャンプに目覚めそうな兆しが……。座右の銘は「量は質に転化する、質は量に転化しない」。
複数の著書のほか、学術雑誌や論文集への論文も多数。大学での講義やシンポジウムの司会・パネリストも多数手がけています。

著作

  • 『「文化財」から「世界遺産」へ ーー考古学ジャーナリズムの視点』(雄山閣、2022年)
  • 『世界遺産 ーー理想と現実のはざまで』(岩波新書、2019年)
  • 『遺跡でたどる邪馬台国論争』(同成社、2016年)
  • 『世界遺産が消えてゆく』(千倉書房、2006年)
  • 『文化財報道と新聞記者』(吉川弘文館、2004年)
  • 『古代学最前線』(海鳥社、1998年)

論文・論考

  • 『響き合う埋蔵文化財と世界遺産、そして考古学』(雄山閣「日本考古学の論点」下 2024年)
  • 『考古学とマスメディア』(考古学研究会「考古学研究会70周年記念誌 考古学の輪郭」 2024年)
  • 『日本考古学とメディアの関係史序説』(立正大学「日本考古学史研究」第11号 2024年)
  • 『インタビューシリーズ 歴史研究の隣人たち』(神戸大学「神戸大学大学院人文研究科地域連携センター年報 LiNK【地域・大学・文化】」vol.15 2023年)
  • 『「佐渡金山」の世界遺産推薦は、なぜ迷走したか』(岩波書店「世界」2022年9月号 2022年)
  • 『考古学ジャーナリズムのこれから』(雄山閣「季刊考古学」150 2020年)
    『たより「感染症と考古学」(春成秀爾編)返信』(考古学研究会「考古学研究」265 2020年)
  • 『邪馬台国論争と報道~「季刊邪馬台国」創刊40年に寄せて』(梓書院「季刊邪馬台国』137 2019年)
  • 「記者講座 世界遺産原稿、どう書くか」『Journalism』343(朝日新聞社、2018年)
  • 『世界遺産は生き残れるか』(考古学研究会「考古学研究」255 2017年)
    -『「宗像・沖ノ島」と世界遺産』(雄山閣「季刊考古学・別冊27 世界のなかの沖ノ島」 2018年)
  • 『熊本地震における文化財被害~主に熊本城被災についての速報』(日本遺跡学会「遺跡学研究」13 2016年)
  • 『政治に翻弄される世界遺産ーー2015年、ドイツ(ボン)における第39回世界遺産委員会の報告』(考古学研究会「考古学研究」247 2015年)
  • 『メディアと埋蔵文化財行政ーー主に発掘報道におけるマスコミと地方自治体との健全な関係構築に向けて』(高野晋司氏追悼論文集刊行会「高野晋司氏追悼論文集」 2015年)
  • 『考古学とマスメディア』(考古学研究会「考古学研究会60周年記念誌 考古学研究60の論点」 2014年)
    -『阿蘇の歴史・民俗・文化的景観と世界遺産ーー暫定リストの公募は阿蘇に何を残したか』(九州民俗学会「九州民俗学叢書4 阿蘇と草原 環境・社会・文化」 2012年)
  • 『曲がり角の世界文化遺産ーー登録物件の増加にともなう条約理念の変質』(日本遺跡学会「遺跡学研究」8 2011年)
  • 『考古学ジャーナリズムの功罪ーー複数の事例をもとにしたメディアからの文化財報道試論』(同成社「比較考古学の新地平」 2010年)
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