(想 人間は道である)「プロレス道」にみる惻隠の情 作家・町田康

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 前田日明(あきら)というプロレスラーが試合中、長州力の顔面を蹴撃した際、アントニオ猪木はこれを批判して「プロレス道に悖(もと)る」と言ったそうな。腕や胸を蹴るならまだしも、いきなり顔面を蹴るのはなんぼなんでもやり過ぎだ、道を外れてはいかん、と言ったのである。

 道とはなになのだろうか。例えば、プロ…

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