■病床から生まれた文学性と批評
日記文学の未来の古典になりうる傑作ではないか。およそ六百頁(ページ)、足掛け三年を畳み込んだ本書を読み終えて、確信はより深まった。時がコロナ禍とぴったり重なることも、のちに振り返るうえで少なからぬ意味を持つけれども、それ以上に、ひとりの映画作家が寄る年波のなかで死…
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