(書評)『真珠とダイヤモンド』(上・下) 桐野夏生〈著〉

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 ■バブルの波にのみこまれる熱意

 そうそう、そうだった。読みながら何度も頷(うなず)き、そのたびに、目を閉じてしまいたくなった。

 バブル、と呼ばれる時代の物語である。一九八六年四月、主人公となる伊東水矢子と小島佳那は、萬三(まんさん)証券株式会社・福岡支店に現地採用で入社した。高卒の水矢子はお茶…

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