■「外側」を凝視、批判の射程深く
日本の戦後美術の再評価が国内外でめざましい。特に注目されるのが、社会の変革を掲げた美術運動の系譜だ。本書は、その前衛美術の体現者が、海外の研究者らの質問に答えた回顧と思索の記録である。
1950年代、米軍基地反対闘争に参加して描いた「砂川五番」は、ルポルタージ…
■「外側」を凝視、批判の射程深く
日本の戦後美術の再評価が国内外でめざましい。特に注目されるのが、社会の変革を掲げた美術運動の系譜だ。本書は、その前衛美術の体現者が、海外の研究者らの質問に答えた回顧と思索の記録である。
1950年代、米軍基地反対闘争に参加して描いた「砂川五番」は、ルポルタージ…