男児はね、釈放当日ひき逃げ容疑 運転続けた74歳は3回逮捕された
鳥取市で3月末、小学生が車にはねられ重体となった。その3日後、今度は高校生がひき逃げされた。
逮捕されたのは、同じ無職の男(74)。
最初の逮捕後、釈放されたその日のうちにハンドルを握っていたという。
二つの事故から1カ月あまり後、記者が男の自宅を訪ねると、軽トラックが戻ってきた。
この時、すでに男の運転免許が取り消されていたと、3度目の逮捕で知ることになる。
釈放当日に運転しても問題はないのでしょうか。記事の後半で解説しています。
鳥取、島根の両県警への取材から、まずは二つの事故の経緯をたどる。
1件目の事故は3月31日午後、鳥取市内の県道交差点で起きた。小学生の男児(9)が乗用車にはねられ、意識不明の重体に。
男は、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで鳥取県警に現行犯逮捕された。
3日後の4月3日、男は釈放された。「交通事故は在宅捜査が多い」。釈放を判断した鳥取地検の幹部は話す。
2件目の事故は、釈放当日の夕方だった。
今度は島根県安来(やすぎ)市内の市道。自転車の男子高校生(15)に軽傷を負わせた乗用車が立ち去った。男は同11日になって、道路交通法違反(ひき逃げ)などの疑いで島根県警に逮捕された。
二つの事故について、男は逮捕容疑を認めているという。そして、再び釈放された。
釈放後どこへ? 記者に明かした
男の自宅は、鳥取県伯耆(ほうき)町の田畑が広がる地域にある。記者が5月13日に訪ねると、白い軽トラックの運転席から降りた男が、ひき逃げ事故に至るまでの説明を始めた。
あの日、釈放されたが、事故…