安倍氏銃撃、量刑のカギは手製銃 殺人罪は認める弁護側のこだわり
仙道洸 周毅愷 堀之内健史
安倍晋三元首相の銃撃事件は公判前整理手続きが大詰めを迎え、争点の骨格が見えてきた。弁護側は殺人罪について争わない一方、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が事件に与えた影響を情状面で主張していく方針。なかでも量刑上のカギを握りそうなのが、銃刀法違反をめぐる争いだ。
27日、奈良地裁で第7回の整理手続きがあり、山上徹也被告(44)も出席した。終了後に報道陣に対応した弁護団によると、メモを取りながら争点整理のやりとりを聞いていたという。
山上被告は2022年7月に現行犯逮捕され、関係者によると、捜査段階から「殺すつもりだった」と殺人容疑は認めてきた。一方で「母親が多額の献金をして生活が破綻(はたん)した。教団に恨みがあり、関係が深い安倍氏を狙った」とも供述したとされ、整理手続きで焦点になったのは、教団の影響をどう立証するかだった。
弁護側は「正しい量刑判断の…