イタリアンシェフ、福岡の屋台に〝単身赴任〟 息子の夢をかなえたい

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波多野大介
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 松山市イタリア料理店を15年営んできたシェフが福岡市に移住し、屋台の店主になった。自身の新たな挑戦、そして息子の夢のため。

 4月中旬の金曜夕方、九州随一の繁華街・天神。日本銀行福岡支店前にある屋台エリアの一角に、河野大地さん(40)がアルミ製の真新しい屋台を押しながら現れた。

 「おみこしみたいでしょ」。笑顔とは裏腹に高さ約2・5メートル、横幅約3メートルの屋台設営は重労働だ。男性スタッフ2人の力を借りても開店準備に約1時間かかる。

 これまで経営したイタリア料理店は例えるなら「オフィスワーク」。そして屋台は「建設現場のような肉体労働」。落下物に備えてスニーカーの足の甲に「鉄板」を埋め込んでいる。

「カルパッチョ」も出せない

 営業終了は日付が変わる頃…

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この記事を書いた人
波多野大介
西部報道センター
専門・関心分野
街ダネ、食、スポーツ