投票26回でも町議長決まらず まるで「コンクラーベ」、議事は停滞

小林誠一
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 千葉県多古町議会(定数14)で、議長選が19日までの3日間で計26回繰り返されても決まらない異常事態になっている。同町議会は、町長派と反町長派が同数の7人で、議長に選出されれば「『少数派』に陥る」というのが町議側の理屈だ。町民の多くは、冷ややかな目で見ている。

 議長選は、町長派の前職(72)の辞任に伴うもの。臨時議会での投票は13、15、19の3日間で計26回行われたが、大半が同数。抽選で選ばれても、町長派(74)と反町長派(60)の町議とも、「一身上の都合」などを理由に辞退している。規定はなく、話し合いも模索されているが、互いに譲る気配は見られない。

 同町議会では2022年2月にあった前回の町長選後、議事の停滞が頻発している。今回の議長選を巡っては「多古のコンクラーベ」と例えた町議がいた。町の70代男性は「町民不在。多古の恥だ」と批判した。

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