マンション「ムラ」で役員をやってみた 経験者が語る苦悩とやりがい

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中野浩至
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 マンションの住人らで構成される管理組合は、日々のトラブル対応のほか、住民同士のコミュニティーづくりといった運営を担います。持ち回りや立候補で就く役員になると、どんな業務が待っているのでしょうか。管理組合が抱える課題とはどのようなものなのか、経験者に話を聞きました。

 「管理人の給料が高すぎる」。15年ほど前、北海道のマンションの総会で、ある初老の男性住人がおもむろに言った。管理費を下げられないかという趣旨だが、わざわざ別業界の平均給与データまで持ち出し、管理人の待遇を問題視していた。

 発言は管理組合の理事らというより、同席していた管理会社の担当社員に向けられていた。社員に対して「あんた」呼ばわりを続け、あからさまに敵対的な姿勢を示し続けた。

 何があったのか。このころ理事長を務めていた男性(67)が思い当たったのは、その数年前のことだ。

「管理会社に乗せられるな」

 管理会社が大規模修繕を提案…

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この記事を書いた人
中野浩至
東京社会部
専門・関心分野
税務、独占禁止法、事件・事故