埼玉・八潮の陥没事故、全面的な対策完了に「5~7年」 県が見通し

中村瞬
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 埼玉県八潮市で1月に起きた道路陥没事故で、県は23日、現場周辺の下水道管の全面的な対策工事について「5~7年を要する」との見方を明らかにした。具体的な期間を県が示したのは初めて。

 八潮市内で開かれた専門家による復旧工法検討委員会で、県が説明した。既設の下水道管を復旧させたうえで、この管とは別に恒久的な新規の管を整備する「複線化」の工法案を示した。担当者によると、この工事の完了に5~7年を要するという。複線化する区間は、破損箇所周辺の約2キロの範囲で、その後、下水処理場「中川水循環センター」まで延ばすことも検討する。新たな用地取得が必要となる可能性もあり、予算額は未定とした。

 県は破損した下水道管(直径4・75メートル)の復旧について、破損部分を含む前後約40メートルにわたり、管の内側に直径3メートルの別の管を入れる案を示した。

 事故現場では現在、安否不明のトラック運転手の救出に向け、流れ込む下水をいったん迂回(うかい)させるバイパス工事や、運転席に向けて掘削する工事が進む。県は救出後に、既設の下水道管の復旧に取りかかる方針で、埋め戻しなども含め、早ければ年度内に終えたいとしている。

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埼玉・八潮の道路陥没事故

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