ワシントン・ポスト、オープンAIと提携 チャットGPTで記事表示

ワシントン=中井大助
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 米紙ワシントン・ポストは22日、米オープンAIと戦略的提携を結んだと発表した。オープンAIの生成AI「ChatGPTチャットGPT)」で、質の高いニュースへのアクセスを容易にする狙いがあると説明している。利用者の質問に対し、チャットGPTで記事の要約や抜粋、リンクを表示することなどが提携内容に含まれているという。

 アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が個人として所有するワシントン・ポストはAIの活用を進めている。既に、自社のサイトの中で記事をベースにAIが質問に答える取り組みや、AIによる記事の要約をしており、今回の提携はその延長線上にあるという。

 オープンAI側もメディアとの関係を築いており、これまで20社超と提携を結んだ。2024年5月には米紙ウォールストリート・ジャーナルなどを傘下に持つニューズ・コーポレーションと、25年2月には英ガーディアングループと提携を結んでいる。ただ、記事の利用方法などをめぐってメディアとの対立も起きており、米紙ニューヨーク・タイムズが「著作権を侵害された」としてオープンAIを訴えた訴訟などが続いている。

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この記事を書いた人
中井大助
アメリカ総局長
専門・関心分野
アメリカの社会、政治、文化
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    金暻和
    (韓国在住のメディア人類学者)
    2025年4月23日17時51分 投稿
    【視点】

    ジャーナリズムの本質的な価値は、単なる情報の伝達ではなく、社会的に「意味」を生成する営みにあると考える。情報(事実)に注目し、それを問い直し、社会的な文脈へつなげていくプロセス自体が重要であり、市民社会の一員としての自覚と責任をもった人間(

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