「企業で言えば相談役」死亡した稲川会総裁 3番目の規模の暴力団
西岡矩毅 三井新
指定暴力団稲川会(本部・東京都港区)の清田次郎(本名・辛炳圭)総裁(84)が21日、川崎市の病院で死亡した。山口組、住吉会に次ぐ規模の暴力団の「総裁」はどのような役割を果たしたのだろうか。
清田総裁は6年前、稲川会の「会長」を後任に譲った。組織の頂点を意味する「総裁」だが、「一線を引いた立場。企業で言えば相談役」(捜査関係者)という。最大勢力・山口組の中核をなす2次団体・弘道会でも総裁と会長を置いており、捜査関係者は「暴力団では、影響力が強かった先代には肩書を与えて、組織強化をはかる」と話す。
捜査関係者によると、川崎市を地盤とする清田総裁は、2010年から稲川会の5代目会長を務めた。19年に総裁に就任してからは、他団体の幹部との会合などに出席していたという。「影響力はあり、最終的な意思決定には関与していたとみる。実質的トップだった」
総裁をトップとする認定は…