頭に花? 花の美術館、動物科学館がリニューアル、環境学べる展示も

前田基行
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 千葉市の施設がこの春、相次いでリニューアルした。稲毛海浜公園内の花の美術館(美浜区)と、市動物公園の動物科学館(若葉区)で、いずれもこれまでの展示を大きく刷新している。

 花の美術館は「BOTANICA(ボタニカ) MUSEUM(ミュージアム)」として3月29日にリニューアルオープンした。国内外で活躍するフラワーアーティストの清野光さんがプロデュースし、ミュージアム内は独創的なアート作品であふれる。

 色とりどりの1万本以上のドライフラワーを集めて1本の木に見立てた「MIRACLE(ミラクル) TREE(ツリー)」や、コケを張り付けてつくった「MOSSMOSS(モスモス)」という名の巨大な作品など、自然の魅力を五感で感じられる空間を演出している。

 頭に好きな花を生ける「HANANINGEN(ハナニンゲン)」という企画もあり、別料金で体験できる。清野さんは「一輪でも好きな花を見つけてもらえれば」と話す。

 花の美術館は老朽化などの工事のため2022年4月から休館していた。市が5億円かけて建物を修繕し、民間の「ワールドパーク連合体」が内装や展示を手がけ、運営にあたる。金・土・日曜と祝日は午後5~9時の夜間営業を新たに始め、ライトアップもする。当面1年間は特別価格で入館料は中学生以上600円(夜間1200円)、4歳~小学生300円(同600円)など。

 市動物公園の動物科学館は大幅リニューアルし、3月29日にオープンした。新たな展示タイトルは「生命の森 熱帯雨林」。熱帯雨林を体感し、地球環境などについて学べる施設に一新した。

 エントランスホールは、「ボルネオ島の熱帯雨林」をモデルに、高さ約12メートルの「フタバガキ」の木と生態系をジオラマで再現。「林床の世界」の展示では、熱帯雨林の土の中を表現しており、天井に投影された映像などで土壌の環境を体感できる。

 熱帯雨林の植物が植えられた「バードホール」では、国内の動物園では唯一となるカンムリバトが1羽いる。毎日午後2時半から、熱帯の「スコール」を再現する。

 動物科学館は1985年の市動物公園開園時からあり、約5億9千万円をかけて改修を進めていた。リニューアルを担当した同園の岡野鈴子さんは「熱帯雨林の展示を通して、環境保護について考えるきっかけになれば」と話している。

 入園料は高校生以上800円、中学生以下無料。

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