博士学生の290万円支給「日本人を基本」で調整 留学生支援も継続

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竹野内崇宏
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 大学院の博士課程の学生に年間290万円を支給する文部科学省の支援制度について、現行では取り決めのない国籍の要件を加える方向で変更される見通しとなった。日本の学生支援を基本とした上で、バランスに配慮しながら優秀な留学生支援との両立を目指す。

 支援制度は「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」で、同省が18日、有識者による作業部会を立ち上げ、夏までに変更案をまとめる。この制度をめぐっては3月の国会で、中国からの留学生が約3割を占めることを問題視する声が上がっていた。

 制度は経済的な不安を和らげ、博士学生に進学して研究に専念してもらおうと、2021年度に始まり、生活費と研究費の合計として年間290万円、博士課程の3年間支給する。長年減少が続いていた博士課程への進学者数は、24年度には前年度より5%増え1万5744人となった。

 24年度は国内80大学の1…

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    遠藤謙
    (エンジニア)
    2025年4月24日14時51分 投稿
    【視点】

    これまで私は、経済的理由で大学院進学を諦めざるを得ない研究志望者に対し、一つの選択肢として米国の大学院を勧めてきた。私自身も博士課程在籍時には、月約2,000ドルの生活費と学費が支給されるリサーチ・アシスタント(RA)として働きながら研究を

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    サンキュータツオ
    (漫才師・日本語学者)
    2025年4月30日3時19分 投稿
    【視点】

    日本の学生支援というのであれば、少子化が進んでいるなかで物価高による貧困化がすすんでいるので、中学、高校、大学の学費無償化を進めるか、あるいは大学院生の無償化をすすめたほうが早いように思います。 博士後期課程に進学する前段階で、すでに多くの

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