外務省「ロシアの招待、誤解招く」 広島市の平和式典めぐる文書公開
魚住あかり 山中由睦
広島市は原爆が投下された8月6日に毎年、平和記念式典を開き、各国の首脳や大使を招いてきた。だが、ロシアのウクライナ侵攻を受け、市は2022年の式典にロシアとその同盟国ベラルーシを招待しなかった。また、昨年はパレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルを招待すべきではないという議論が起きた。市はこの間、式典への招待をめぐって外務省とやり取りを繰り返していた。朝日新聞の情報公開請求で、公開された文書は以下の通り。
【2022年5月16日 市長→外務省ロシア課長あて文書】
現在、政府において、ウクライナを巡る国際情勢に鑑み、この問題の解決を目指す国際平和のための国際的な努力に寄与するため、ロシアに対して、外国為替及び外国貿易法などに基づく経済制裁措置を発動されていることは重々承知しています。
一方で、ロシアのウクライナへの侵攻が、為政者による核兵器使用の示唆を顕在化させるなど、国際情勢を「核兵器のない世界」に向けた国際社会の取組や、ヒロシマの願う恒久平和の実現とは真逆の方向に向かわせ始めたと言っても過言ではない状況となっています。
このように、緊迫した状況に…