南海トラフ地震、東海地方は最大4万8千人が犠牲に 浸水域も拡大か

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戸村登 松島研人
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 南海トラフ地震の国の被害想定が、13年ぶりに見直された。東海3県では、死者は最悪のケースで約4万8300人に上る。うち津波で亡くなる人は約2万1900人。沿岸部に防潮堤や津波避難タワーを建てるなどの対策が奏功し、前回想定より約1万6500人減った。ただ、津波の到達時間が短くなった地点もあり、自治体は警戒を強めている。

 津波による死者は、被害が最も大きくなる冬の深夜に発災した場合、愛知が約2900人、三重が約1万9千人に上った。ただ、発災後10分で全員が避難を始めると、死者は愛知で約700人、三重で約8千人まで減らすことができるという。

 高さ1㍍の津波が到達する最短時間は、愛知県豊橋市で8分(前回9分)、三重県尾鷲市で3分(同4分)。愛知、三重の37市町村のうち32市町村で前回想定より到達時間が短くなった。最も短縮されたのは三重県明和町で、前回の55分に対し今回は30分となった。

 最大津波高は、三重県熊野市

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この記事を書いた人
松島研人
名古屋報道センター
専門・関心分野
地方行政、平和、防災