女性の留置施設、全国の警察で集約化 「権利侵害」「性差別」の声も

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酒本友紀子 板倉大地 菊地洋行 伊藤秀樹 久保田一道

 警察署内にある女性容疑者・被告の留置施設の集約化が全国で進む。警察は、留置された女性への適切な処遇の推進が目的とする。一方、弁護士側からは、接見回数を減らさざるをえないケースもあるため「施設の集約化は接見交通権の侵害で、女性のみに不利益を負わせるのは性差別にあたるのではないか」との声もあがる。

 接見交通権は、有罪か無罪かが確定する前の被告や容疑者が弁護人と面会し、書類や物をやり取りする権利。憲法で定められた弁護人依頼権に基づき、警察官らの立ち会いなしに接見できる。

 福島県警は2024年3月、4カ所あった女性の留置施設を県中央に位置する郡山市の郡山北署に集約した。犯罪件数の減少に伴い留置する容疑者らも少なくなったことを受け、全体の施設見直しを進めた結果だった。

 だが、起訴後の公判は原則…

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この記事を書いた人
酒本友紀子
福島総局
専門・関心分野
共生社会、人権、司法、国策と地方
板倉大地
東京社会部|警察庁担当
専門・関心分野
事件、事故、警察行政