日銀、追加利上げ見送り 米経済に「不確実性」も春闘の賃上げは評価

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山本恭介
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 日本銀行は19日の金融政策決定会合で、現在の政策を維持すると決め、追加利上げを見送った。植田和男総裁は記者会見で、トランプ米政権の関税政策などの影響で「米国や海外経済の不確実性が高く、簡単に(利上げを)判断できない状況」と述べた。経済と物価は想定に沿っているとし、見通しの実現が近づけば利上げを続ける考えも示した。

 日銀は、銀行間で短期資金をやり取りする金利(無担保コール翌日物)を0.5%程度の誘導目標に据え置いた。

 植田氏は、利上げをした前回1月会合と比べ、世界経済の不透明感が強まっていると強調した。「米国の通商政策がどういう姿になるのか、日本経済に及ぼす影響を見極めた上で、政策を決めていく」と話した。

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 一方で、引き続き、利上げす…

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この記事を書いた人
山本恭介
経済部兼国際報道部兼デジタル企画報道部|銀行担当
専門・関心分野
資産形成、社会保障、労働政策
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    亀田制作
    (SOMPOインスティチュート・プラス)
    2025年3月19日17時57分 投稿
    【視点】

     1月に利上げしたばかりですので、今回の追加利上げ見送りは、私を含むエコノミストや市場関係者ほぼ全員の事前予想どおりでした。  トランプ関税の影響の不確実性が増大している件について、植田総裁は、「5月初めの次回会合前に追加で判明する情報も

    …続きを読む