日産社長「ポテンシャル引き出せるか確信できず」 完全子会社案に

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稲垣千駿
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 日産自動車の内田誠社長は13日夕に記者会見を開き、ホンダとの経営統合協議を打ち切ったことについて、ホンダから当初の基本合意書の枠組みと異なる完全子会社化の提案があり、「慎重かつ真摯(しんし)な審議を重ねたが、最終的に受諾できないという結論に至った」と述べた。

 業績が低迷する中、自らの経営責任については「重く受け止めている」とする一方、「業績低迷に歯止めをかけ、現在の混乱を収束させることが喫緊の役割と認識している。一日も早くめどをつけ、可及的速やかに後任にバトンタッチしたいと考えている」と述べた。

 経営統合の目的は「力をあわせ、より強い企業体となることでグローバル競争に打ち勝っていく」ことだったとし、ホンダの完全子会社になった場合、「我々にとって自主性はどこまで守られるか、日産が持つポテンシャルを本当に最大限引き出せるか最後まで確信を持つに至らず、提案を受け入れることはできなかった」という。「非常に歴史がある中で、本当に我々の自主性、強みが発揮できる形になるのか非常に悩んだ」と話した。

 子会社化の提案については「…

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この記事を書いた人
稲垣千駿
経済部|メガバンク、日銀担当
専門・関心分野
自動車・証券業界、金融政策
ホンダ・日産統合協議 破談

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