ほったらかしの空き家に「増税」も 東京の住宅街に潜む老朽一戸建て

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鳴澤大
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現場へ! ニッポン空き家列島(1)

 瀟洒(しょうしゃ)な戸建て住宅の玄関を輪っかのリースやイルミネーションが飾る。街にはサンタクロース姿の外国人が犬の散歩をしていた。

 東京都内で閑静な住宅地が多いことで知られる世田谷区。昨年12月25日の午後、クリスマスで華やぐ街へ2人の区職員が見回りに出発した。

 目的は空き家だ。空き家と老朽建築物対策の担当として、人が住まない家を「管理不全空家等」に認定するかどうかなどを判断して回る。

 「管理不全」は、改正された空き家特別措置法で2023年12月から取り入れられた。

 これまで空き家は、安全や衛生に問題がある「特定空家等」に認定されなければ、固定資産税などが軽減されてきた。だが、「特定」予備軍の「管理不全」に認定されると税が軽減されなくなり、これまでの6倍かかるようになった。新たに登場した空き家対策というわけだ。

 この日の1軒目。戸建て住宅…

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この記事を書いた人
鳴澤大
文化部|be編集部
専門・関心分野
方言、空き家問題、人工知能など