PFAS水質管理強化の方針了承、新規追加も 現場は汚染対応に苦慮

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杉浦奈実 小沢邦男
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 健康への影響が懸念される有機フッ素化合物(総称PFASピーファス))について、水道の水質などに関する環境省の有識者委員会は6日、自治体などに水質検査の実施や、基準値を超えた場合の対応を義務づける方針を了承した。今後の管理がしやすくなる一方、すでに発生した汚染への対応は課題になっている。

 水道水のPFASには現在、代表的なPFOS(ピーフォス)、PFOA(ピーフォア)の合計で1リットルあたり50ナノグラム(ナノは10億分の1)という管理の目安「暫定目標値」がある。検査の実施などは任意だ。これを水道法上の「水質基準」に引き上げることで状況を監視し、迅速な対応につなげる。また、PFHxSに7種を新たに加えた計8物質を「要検討項目」に位置づけ、情報収集に努める。内閣府食品安全委員会への諮問を経て、2026年4月の実施をめざす。

 ただ、すでにPFASによる水道水汚染などへの対応に追われた自治体もある。

目標値超え発覚後、血液検査実施の町も

 町営浄水場の水から20~2…

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この記事を書いた人
杉浦奈実
くらし科学医療部|環境省担当
専門・関心分野
生物多様性、環境、科学
小沢邦男
岡山総局
専門・関心分野
被災地再生
PFAS問題

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