新館長はロバート・キャンベルさん 仙台の文化施設、鷲田さんは退任

吉村美耶
[PR]

 仙台市民図書館などが入る複合文化施設「せんだいメディアテーク」の新館長に、日本文学研究者のロバート・キャンベルさんが就任する。任期は4月1日から2027年3月31日まで。12年間、館長を務めた哲学者の鷲田清一さんは退任する。

 キャンベルさんは40年近く江戸期の日本文学を研究し、国文学研究資料館の館長を経て、現在、早稲田大学特命教授と東京大学名誉教授を務める。11年3月の東日本大震災後の復興支援プロジェクトにも携わっており、来館して鷲田さんと対談したこともあるという。

 今回、鷲田さんが退任する意向を示したため、市と鷲田さんで人選した結果、人柄や言葉への感覚、文化や芸術への知見の深さなどからキャンベルさんが適任と判断したという。

 郡和子市長は「豊富な知見と経験によって、文化芸術を通じた人づくり、世界に向けた発信をリードしてくださることを大いに期待している」と話した。

 鷲田さんについては「東日本大震災を経験した私たちがいかに立ち上がっていくのか。文学、芸術、哲学的な観点で、様々なイベントの企画、ご提言を頂いた」とたたえた。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません