第1回「我が子のような存在」失っても慰謝料10万円 愛猫はモノか家族か
米田優人
「ルシダは私たちにとって、子どもみたいな存在でした」
長年一緒に暮らした愛猫の姿を思い起こし、神奈川県内に住む女性(50)と夫(59)は目を細めた。
2001年春。以前から動物と暮らしたいと思っていた女性は、1匹の子猫とペットショップで出会った。
小さくてフワフワとした「ノルウェージャンフォレストキャット」だった。
「この子と暮らしたい」。迷うことなく家に迎えると決めた。
女性はそのころ仕事が忙しく、よく眠れないこともあった。ところが、ルシダと暮らすようになると、「ストレスが減りぐっすり眠れるようになった」。
犬や猫などを「家族の一員」として暮らす人たちがいます。しかし、100年以上前の明治時代にできた民法は、動物を「モノ」として扱ってきました。ペットをめぐる裁判などを通じ、法のあるべき姿を考えます。
おやつやご飯の時には「お手…