第1回「我が子のような存在」失っても慰謝料10万円 愛猫はモノか家族か

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米田優人
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 「ルシダは私たちにとって、子どもみたいな存在でした」

 長年一緒に暮らした愛猫の姿を思い起こし、神奈川県内に住む女性(50)と夫(59)は目を細めた。

 2001年春。以前から動物と暮らしたいと思っていた女性は、1匹の子猫とペットショップで出会った。

 小さくてフワフワとした「ノルウェージャンフォレストキャット」だった。

 「この子と暮らしたい」。迷うことなく家に迎えると決めた。

 女性はそのころ仕事が忙しく、よく眠れないこともあった。ところが、ルシダと暮らすようになると、「ストレスが減りぐっすり眠れるようになった」。

犬や猫などを「家族の一員」として暮らす人たちがいます。しかし、100年以上前の明治時代にできた民法は、動物を「モノ」として扱ってきました。ペットをめぐる裁判などを通じ、法のあるべき姿を考えます。

 おやつやご飯の時には「お手…

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この記事を書いた人
米田優人
東京社会部|最高裁
専門・関心分野
司法、刑事政策、消費者問題、独禁法
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    古谷経衡
    (作家・評論家)
    2025年2月5日19時15分 投稿
    【視点】

     私も大の愛猫家ゆえ、この記事は胸が痛んだ。私は現在19歳の茶トラ(チャン太)、10歳のベンガルの兄弟(ピッピ、クー太)の3人と暮らしている。チャン太は幼児で捨てられていたものを拾い、兄弟は滋賀県の動物NPOから引き取った保護猫だ。「3匹」

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    雨宮処凛
    (作家・反貧困活動家)
    2025年2月5日20時59分 投稿
    【視点】

    私も猫と暮らす身です。現在はリリちゃんという女の子と二人暮らし。 これまで2匹の猫を看取ってきました。 6年前、14歳のつくしちゃんをリンパ腫で亡くし、2年前、18歳のぱぴちゃんを低カリウム血症で亡くしました。 一人暮らしの私にとって一番身

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