リニアトンネル上の市道が3.36センチ沈下 JR東海が公表
保坂知晃
岐阜県中津川市内のリニア中央新幹線建設工事で、JR東海は22日、地下掘削中の駒場トンネルの上を通る市道の路面が20日時点で最大3.36センチ沈下したと発表した。道路の損傷などは確認されていないという。JRはトンネル内の補強範囲を拡大するなどして沈下を防ぐ対策を取る方針。
県環境影響評価審査会の地盤委員会でJRが資料を公表した。沈下が確認されたのは中津川市千旦林の市道坂本69号線。昨年12月中旬に沈下が確認され、トンネル掘削が市道の直下に近づくにつれて沈下が拡大している。JRによると、ほかにも同市内の数カ所の市道で3~4センチの沈下が確認されているという。
工事に伴う道路の沈下はあらかじめ想定されており、3センチの沈下が確認された場合はJRが市に連絡する取り決めになっていた。5センチになると道路補修を協議する。
県に連絡する取り決めはないが、瑞浪市の水位低下問題を受け、審査会に報告することにしたという。