瀋陽空港のKFC、平壌行きの乗客に人気 おいしさは変化もたらすか

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瀋陽=金順姫
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 中国東北部遼寧省にある瀋陽桃仙空港には、平壌との間を飛ぶ高麗航空が就航している。その便が飛ぶ前になると、空港内のケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の店舗は猛烈に忙しくなる。ハンバーガーやチキンバーガーがよく売れ、ちょっとした特需だ。

 出国審査場に入る前に買っているのは、平壌に向かう前の北朝鮮の人たちだ。中国側とビジネスをしている貿易商やその家族ら、比較的生活にゆとりがある人が主に空路を利用している。

 1月のある日も高麗航空の搭乗手続きを終えた人たちが、次から次に店にやってきた。久しぶりに会ったのか懐かしそうに声をかけあう人たち、「おいしそうに食べているなあ」と知り合いの肩をたたく男性、「おなかがすいて死にそうだ~」と甘えた声を出す少年、「コロナの時はすることがなくて」と思い出話をするグループ……。

ハンバーガーをそんなにたくさん……

 北朝鮮の人たちは警戒心が強…

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この記事を書いた人
金順姫
瀋陽支局長
専門・関心分野
中国、香港、台湾、朝鮮半島
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    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2025年1月24日3時47分 投稿
    【視点】

    1980年代終わりの東欧の民主化革命は、衛星放送をはじめとする西側の生活の豊かさが情報として流れ込んだことが原因、としばしば言われる。情報統制の厳しい北朝鮮でも韓流ドラマなどがDVDで流通するなど、一定の規模での情報流通はあるとはいえ、まだ

    …続きを読む