この表紙はジャポニカ? 町がつくったそっくりな「ふるさと学習帳」
愛媛県久万高原町が、町内ゆかりの人物や名所をクイズ形式で紹介する「ふるさと学習帳」をつくった。表紙は濃い緑の枠に囲われ、大きく写真を配置している。白抜きの「学習帳」の文字を含めて、ショウワノートの1970年発売のロングセラー「ジャポニカ学習帳」にそっくりだ。
表紙の写真は、町内にも生息する国天然記念物の齧歯(げっし)類・ヤマネ。町内の面河(おもご)山岳博物館が保護した個体の写真を活用した。本家・ジャポニカは、現在は表紙の写真を植物に限定しているため、かつての「昆虫シリーズ」などの表紙を思わせる雰囲気になっている。
ショウワノートによると、ジャポニカ学習帳の表紙デザインは商標登録し、使用の希望があれば審査の上で許諾しているという。
今回のふるさと学習帳について、同社担当者は「少子化やデジタル教育の推進で、紙のノートが忘れられないかという心配はある。今年、発売から55年のジャポニカ学習帳は親子孫の3世代に親しんでいただき、町おこしへの親和性も高いはず。地域活性化に活用いただけることは歓迎しています」と話している。
ふるさと学習帳はA5判カラー刷り。町は2千部をつくり、町内各所で無料配布している。問い合わせは、町まちづくり戦略課(0892・58・9002)。