厄介者扱いされがちな「竹」心地よさや可能性知って 30日にフェス
あっというまに繁殖し、厄介者扱いされがちな竹。そんな竹で作った様々な楽器を知ってもらう音楽イベント「音の竹フェス♪」が30日、横浜市で開かれる。環境負荷の少ない地域の素材として活用方法を探る共創プロジェクト団体「スパイスアップ」の主催。「竹が奏でる様々な音色を通じ、竹林の心地良さや竹の可能性を知って欲しい」と柏木由美子代表(56)は話す。
竹はすぐに根が広がり高く伸びるため、放置すると周囲の植生を追いやり、地滑りを引き起こすこともある。
スパイスアップは2022年、メンバーが横浜市内の実家の竹林に手を焼いていたことから、竹を活用するプロジェクト「SOZAi循環Lab」を始めた。
まずは竹を間伐して無煙炭化器で燃やし、消臭・除湿効果がある竹炭を作った。翌年、竹炭で墨汁を作り商品化。その墨汁で画や書を描くワークショップを開いたり、小学校の総合学習で教えたり、竹細工や竹の家具など様々な竹の恵みに触れてもらう「竹フェス!」を開催したりと活動を広げた。こうした取り組みが評価され、市の今年度の横浜環境活動賞(実践賞)に決まった。
音の竹フェスでは、竹でつくった管楽器、打楽器などの演奏を披露する。
出演者のひとり、アンデスの縦笛「ケーナ」の演奏家山下孝之さんは、自ら竹で500本以上ケーナを製作し、藤沢で演奏教室も開いている。
フェスでは、切れ込みを入れた竹をスティックでたたく「スリットドラム」や、しま状の刻みをこする「ギロ」などの演奏体験、竹の中に豆を入れて鳴らす「レインスティック」などを作るワークショップも行われる。
「竹林の管理は容易ではない。こうした試みで竹に興味を持つ人を増やしたい」と柏木さんは言う。
「音の竹フェス♪」は30日午前11時~午後4時、青葉区民文化センター・フィリアホールのホワイエで。入場料は大人千円、子どもや学生は無料(予約不要)。詳細はHP(https://yokikana.info/events/otonotakefes2025/)で…