いろは坂の新交通、検討会設置へ 栃木知事はロープウェーに意欲
福田富一知事は7日、昨年の知事選で公約にした日光市内のいろは坂周辺で検討している新しい公共交通機関についての検討会を年度内に設置し、新年度に基礎調査を行う方針を明らかにした。
同日の定例記者会見での質疑で答えた。
検討会は県、日光市、地域の交通事業者である東武鉄道の3者で設置。持続可能な地域を実現するためにどのような公共交通システムを構築していくべきかを論議していく。
また新システム導入に向け、「新年度に奥日光地域への人やものの流れなどを分析する基礎調査を行い、そのための予算も計上する」と述べた。事業の総額については導入する交通機関の内容や運行期間で異なるとして明らかにしなかった。
具体的な交通機関については、これまでに意欲を示したロープウェーのほか、路面電車、ケーブルカー、電気バスなどを挙げた。その上で「私個人としてはロープウェーが最もふさわしいと思っているが、東武鉄道、日光市と方向性を定めていく」とした。
いろは坂は日光市街地と華厳の滝や中禅寺湖を結ぶ国道の一部。紅葉シーズンはマイカーやバスで毎年大渋滞が発生している。以前は東武鉄道がふもとから頂上付近までケーブルカーを運行していたが、道路整備が進んだことなどから1970年に廃止された…