ドン・ファン裁判の状況証拠「合理的な疑い残る」 判決のポイントは
3カ月に及んだ裁判員裁判を経て、裁判員が出した判決は「無罪」だった。
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家、野崎幸助さん(当時77)が2018年5月、急性覚醒剤中毒で急死した。その3年後、殺人などの罪で起訴されたのは、元妻の須藤早貴被告(28)だった。
元妻と殺害を結びつける直接証拠がない中、検察側は元妻の携帯アプリに残されていた記録やインターネットの検索結果などから、自宅で2人きりの時間帯に致死量の覚醒剤を飲ませる、という「完全犯罪」を実行したと訴えた。
だが12日の判決は、こうした状況証拠を積み重ねても、元妻が覚醒剤を摂取させ殺害したとするには「合理的な疑いが残る」と結論づけた。
野崎さんの死因となった覚醒剤について、判決は、元妻がビールに混ぜるなどして飲ませることは「一応可能だった」とした。亡くなる前月、元妻は密売人から覚醒剤のような物を受け取っており、野崎さんに覚醒剤を摂取させたことを「疑わせる事情」だとも指摘した。
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- 【視点】
記事の見出しに「ドン・ファン」って入れるのやめにしませんか。 日々接している学生に「ドン・ファン」の意味を知っている人がほとんどいません。不勉強なのは承知ですが、記事にこの名前が入っているだけで関心が薄れていく可能性があります。「髪結いの亭
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