六波羅蜜寺の空也上人立像 疫病の中、念仏の祈り 京都シン寺社案内

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平野圭祐
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 六波羅蜜寺京都市東山区)と言えば、空也上人立像(くうやしょうにんりゅうぞう)(国重要文化財)を思い浮かべる人が多いだろう。市内を流れる鴨川の東岸、松原通あたりに位置し、空也上人が平安中期に西光寺を建てたことに始まる。疫病が猛威を振るう中、念仏で民衆を救おうとした。自ら仏像を造り、荷車に載せて市中をひき回り、小梅と結び昆布を入れた薬湯を病人に授けた。庶民でにぎわう平安京の東市で布教をし、「市聖(いちのひじり)」「阿弥陀聖(あみだひじり)」などと呼ばれた。

一度(ひとたび)も南無阿弥陀仏と言ふ人の

蓮(はちす)の上にのぼらぬはなし

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(一度でも南無阿弥陀仏を唱え…

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