旧統一教会と接点、落選 盛山氏「申し訳ない」、牧原氏「私のせい」

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 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点が判明した候補者は、閣僚や閣僚経験者でも敗北が相次いだ。

 埼玉5区では、法相で自民前職の牧原秀樹氏(53)が立憲元代表で前職の枝野幸男氏(60)に敗れ、比例復活もならなかった。牧原氏は28日午前2時過ぎに事務所に現れ、「ひとえに私のせいです。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と頭を下げ、「今は何も現実を受け止められない感じです」と話した。

 牧原氏は石破内閣で初入閣した。その直後、教団や関連団体主催の集会などへ、秘書も含めて計37回参加したことが判明。2022年の党の調査には含まれておらず、牧原氏は「正確な情報の把握が間に合わなかった」と釈明した。

 枝野氏との対決は7度目。牧原氏は自民党内で無派閥だった政治姿勢などをアピールしてきた。

 兵庫1区では、前文部科学相で自民前職の盛山正仁氏(70)が立憲前職の井坂信彦氏(50)に選挙区で敗れた。盛山氏は午後8時過ぎ、「みなさんに支えていただいたにもかかわらず、結果に結びつけることができず申し訳なく思います」と事務所に集まった40人ほどの支持者に硬い表情で陳謝した。

 朝日新聞は今年2月、盛山氏が前回21年の衆院選で教団友好団体と事実上の「政策協定」にあたる推薦確認書に署名していたことを報じた。盛山氏は国会で「サインしたのかもしれない」といったんは認めたものの、その後は「記憶にない」などと答弁が迷走した。選挙戦では地元の県議や市議が全面支援し、石破茂首相や岸田文雄前首相らが応援演説に立った。

 神奈川18区では、教団との接点が表面化して経済再生相を辞任した自民前職の山際大志郎氏(56)が、立憲新顔の宗野創氏(31)と争い、選挙区での落選が決まった。

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    塚田穂高
    (文教大学国際学部教授・宗教社会学者)
    2024年10月31日22時23分 投稿
    【解説】

    10/27の衆議院総選挙、兵庫1区の自民党の盛山正仁氏は落選、比例復活もなりませんでした。盛山氏は、2023年10月に国が東京地裁に旧統一教会の解散命令請求をした際の文部科学大臣でした。ところが、2024年2月に盛山氏が教団関連団体と「政策

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