本を読まない人が6割超 スマホに時間とられる? 国語世論調査
1カ月に本を1冊も読まない人は6割を超える――。文化庁が17日に発表した2023年度の「国語に関する世論調査」で、そんな結果が明らかになった。近年指摘されている読書離れが改めて浮き彫りになった。
調査は今年1~3月に実施した。日本語を母語とする全国の16歳以上を対象に質問用紙を郵送、6千人のうち3559人が答えた。
調査結果によると、1カ月に電子書籍を含め何冊の本を読むかという問いに対して、62・6%の人が「読まない」と答えた。同様の調査は08年度から5年ごとに行っているが、過去の調査では5割を超えたことはなく、前回18年度は47・3%。コロナ禍前の前回までは面接による調査だったため単純に比較はできないが、文化庁の担当者は「注目すべき数字」と話している。
本を読む人には、どのように本を選んでいるかを尋ねた。書店に行って手に取りながら選ぶ人は57・9%で前回の66・7%から減った一方で、インターネットの情報をもとに選ぶ人は33・4%で前回の27・9%から増えた。
読書量についての質問では、69・1%が「減っている」と答え、前回の67・3%から微増した。読書量が減った人に理由を問うと、スマホやゲーム機など「情報機器で時間が取られる」と答えた人が43・6%(前回36・5%)で最多。過去の調査では「仕事や勉強が忙しくて読む時間がない」を選ぶ人が多数だったが、今回は38・9%(同49・4%)にとどまった。
「なぜ働いていると本が読め…
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