【北海道】LGBTQなどの「多様な性のあり方」があることを知ってもらおうと、札幌・大通公園の周辺を約1千人(主催者発表)が15日、1時間にわたってパレードした。

 性的マイノリティーが暮らしやすい社会をめざすイベント「さっぽろレインボープライド」の一環で、パレードは24回目となる。

 参加者たちは性的マイノリティーの権利運動や支援のシンボル「レインボーフラッグ」や、「みんなが自分らしく」「どんな愛の形も素晴らしい」といったメッセージを掲げながら、思いおもいのファッションで街中を歩いた。

 札幌市の大嶋栄子さん(65)は当事者への連帯の意味を込めて参加したという。日本で同性婚が法的に認められていない現状にふれ「誰もが等しい権利を手にできる社会に」。札幌市の高尾清太さん(29)は「沿道で応援してくださる方が多く、あたたかかった。多様性や個性を認め合える社会になって欲しい」と話していた。

 今年のテーマは「違いを超えていく」。セクシュアリティーに限らず、人種・国籍・年齢など、様々な「違い」を受け入れ、尊重し、違いを超えて一緒に社会を変えていける仲間を増やしていきたい――。そんな思いが込められている。

 実行委員会の満島てる子さんは「当事者はまだまだカミングアウトできない人もたくさんいる。『ここにいていいんだ』と背中を押せるようなイベントになっていたら。そして、きょうだけの『お祭り』にするのではなく、『社会制度を変える』『差別や偏見と一緒に戦う』など、ここで知り、感じ、考えたことが次につながらなければいけない」などと話していた。(原知恵子)