「バンドスコア」模倣で1億7千万円の賠償判決 線引きには難しさも

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米田優人

 音楽バンドのボーカル、ギター、ドラムなどすべての演奏情報を一つにまとめた楽譜「バンドスコア」を無断で模倣され、ウェブサイトに無料で公開された――。楽譜出版社がそう訴えた裁判で、東京高裁は6月、同社の主張を認めなかった一審判決を取り消し、被告側に約1億6900万円の賠償を命じた。判決は、模倣の有無をどう判断したのか。

 裁判を起こした原告は楽譜出版社「フェアリー」(東京)で、日本音楽著作権協会(JASRAC)の許諾を得て、バンドの楽曲の音源を聞きながら楽譜を書き起こしバンドスコアを販売している。

 被告はバンドスコアを原告から購入したウェブサイト制作会社(東京)。

「バンドスコア」とは

 原告は2008~19年、A…

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この記事を書いた人
米田優人
東京社会部|東京地裁・高裁
専門・関心分野
司法、刑事政策、消費者問題、独禁法