立憲・泉氏、現職でも推薦人集めに苦戦 「60代対決」に懸念の声も

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伊沢健司

 立憲民主党代表選(9月7日告示、23日投開票)で、泉健太代表(50)が立候補に必要な20人の推薦人集めに苦戦している。そのハードルの高さと、野田佳彦元首相(67)への待望論が高まる影響で、泉氏支援の動きが停滞しているためだ。

 枝野幸男前代表(60)の出馬会見から一夜明けた22日、現代表の泉氏はまだ出馬を明言できずにいた。民放番組で推薦人の状況を問われ、「(代表選の候補者が)4人出ると半分以上の議員が推薦人になってしまう。私も推薦人を集めるのが決して簡単なことではない」と吐露した。

 代表選の告示まで2週間あまり。泉氏は立候補の意向をすでに固めているが、推薦人集めに難航。代表選の構図が見通せず、各議員が様子見をしているためだ。泉陣営からは「このままではらちがあかない。見切り発車で表明したほうが集めやすくなる」(中堅)との声が上がる。

 泉氏が所属するグループ「新政権研究会」は他グループとの掛け持ちを含めて約25人が所属。だが、大西健介、井坂信彦の両衆院議員が、馬淵澄夫元国土交通相(64)や江田憲司元代表代行(68)の支援にまわるなど結束力を欠く。このため、枝野氏が所属する党内最大グループ「サンクチュアリ」(約30人)の切り崩しに着手。3年前の衆院選敗北で引責辞任した枝野氏への「不満分子」に働きかけているが、成否は見通せない。

野田元首相の待望論も「悩みのタネ」に

 泉氏にとってもう一つの悩み…

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    秦正樹
    (大阪経済大学情報社会学部准教授 )
    2024年8月22日23時13分 投稿
    【視点】

    特に現行の日本の政治制度では、どの政党であれ、党首は、まさに「選挙の顔」として、多くの同士の命運を握る、非常に重要な役割を担うことになります。だからこそ、(いいか悪いは別にして)政策や国家ビジョンといった「綺麗事」だけで党首を決めるわけには

    …続きを読む
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    星野典久
    (朝日新聞政治部次長)
    2024年8月22日18時4分 投稿
    【視点】

     泉健太現代表に枝野幸男前代表、野田佳彦元首相に江田憲司元代表代行、馬淵澄夫元国交相に西村智奈美代表代行、そして小川淳也前政調会長……。自民党総裁選同様、様々な名前が挙がる立憲民主党の代表選ですが、推薦人20人の壁が高く、実際に正式な立候補

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