第4回「最低でも県外」掲げた旧民主党政権 苦悩の防衛相への「警告」

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里見稔

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の辺野古移設をめぐり、米国との合意を優先し、海上埋め立てを必要とする「V字形滑走路」の現行案を決めた日本政府。しかし、「県外移設」を掲げた鳩山由紀夫代表率いる民主党が政権交代を果たしたことで、この現行案は再び揺れ動くことになる。

 2009年9月、政権交代の熱気が日本中を覆う中、防衛相に就任したての北沢俊美氏は大臣執務室で頭を抱えていた。

 「これは混乱するな……」

 その2カ月前、総選挙を間近に控えた7月、民主党の鳩山氏は米軍普天間飛行場の移設先について「最低でも県外」と表明した。

 当時、党幹部だった北沢氏は…

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