核廃棄物を10万年保管、試運転へ 記者が見た「洞窟」は最終処分場

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オルキルオト島=寺西和男
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 フィンランドで建設中の世界初となる、高レベル放射性廃棄物最終処分場「オンカロ」が、8月末にも試運転を始める。日本を含む世界各地で最終処分場の確保が課題となるなか、記者が地下深くにある施設内部に入った。一方、地元を歩くと、複雑な思いを吐露する住民もいた。

 地下約450メートル。岩肌が蛍光灯に照らされていた。坑道の奥には、数人の作業員が動いているのが見えた。

 「使用済み核燃料を埋める穴を掘っています」。この施設を運営するポシバ社のラウリ・パルビアイネンさん(38)が記者に説明した。

 フィンランド南西部のオルキルオト島。原発から出た高レベル放射性廃棄物の世界初となる最終処分場「オンカロ」は、8月末にも試運転を始める。オンカロとは、フィンランド語で「洞窟」を意味する。

地上建屋内には「撮影禁止」の看板

 1970年代から原発がある…

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この記事を書いた人
寺西和男
ベルリン支局長
専門・関心分野
欧州の政治経済、金融、格差、ポピュリズム
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