北口榛花の思いを込めたA4用紙 ぶつけあった言葉、流した涙の先に
辻隆徳
5月中旬の夜、東京都北区にあるナショナルトレーニングセンターの会議室には重苦しい空気が流れていた。
1人を囲むように、6人が座る。
中心にいたのは、昨年の陸上世界選手権で女子やり投げを日本勢で初めて制した北口榛花(26)だった。
同席していたチェコ出身のダビド・セケラクコーチに訴えた。
「今のトレーニングのやり方はベストではない。私の意見もよく聞いて欲しい」
16にのぼる要望や意見を…
- 【視点】
あふれる思いの丈をコーチにぶつけた言葉は、チェコ語だったそうです。北口榛花選手はやり投げのために独学でチェコ語をマスターしました。最初はオンライン講座にチャレンジしたのだけれど、挫折。すると「戦略」を練り直します。まず、やり投げ用語に限定し
…続きを読む