シャネルと偽った香水販売、容疑の男を再逮捕 12億円売り上げか
シャネルの香水と偽り、自社ブランド品を販売したなどとして、愛知県警は5日、ネットショップ「香水の館」の実質運営者、中嶋恒彦容疑者(40)=名古屋市西区、別の詐欺罪で起訴=を詐欺や商標法違反などの疑いで再逮捕し、発表した。容疑を認めているという。
県警は中嶋容疑者らが2023年3月~24年2月、このネットショップでブランド品と偽った香水を販売するなどし、約12億円売り上げたとみて調べている。
捜査2課によると、中嶋容疑者は5月、従業員らと共謀し、ネットショップでシャネルの香水と偽り、名古屋市熱田区の50代女性に自社ブランド品や本物に自社ブランド品を混ぜるなどした香水の小型携帯ボトル3本(計4・5ミリリットル)を販売し、代金1680円をだまし取った疑いがある。
中嶋容疑者は、シャネルを含む高級ブランド品を模倣した香水を瀬戸市内の自社で開発し、名字を後ろから読んだ「マジカナ」の商品名でも販売。県警が工場から押収したマニュアルには、本物にマジカナを混ぜたり、エタノールで薄めたりする偽造方法が、調合の割合とともに記されていた。
中嶋容疑者は、この工場を経営する会社名義でコロナ禍対策の雇用調整助成金をだまし取ったとして、別の詐欺事件で逮捕、起訴されている。