世界一を目指し、まずは「大阪一オモロイ」会社に 大阪・アメ村で

編集委員・中島隆
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 大阪・ミナミのアメリカ村にある雑居ビルの2階。映画館のような暗さの階段を上り、ドアを開けて中へ。パッと明るい空間が広がる。見下ろすと、黒い卓球台が見え、黒い服を着た西崎康平社長(42)がこちらを見上げている。

 ここは「トゥモローゲート」という会社のオフィス。2010年創業でウェブやSNS、映像などを使い、顧客の企業のおもしろさを世の中に広げる、いわゆる「ブランディング」の会社だ。

 顧客のサービスや製品のおもしろさを伝えるのが仕事なら、自分たちがおもしろい会社にならなきゃ。そんな思いが随所に表れている。

 商談する部屋は、壁もソファも真っ黒。西崎社長は「大人の秘密基地があってもいいかなと」。

 社内には滑り台がある。社員の子どもが滑りに来る。企画が滑らないように、前もって社員が滑っておくのもOKだ。

 社内制度もユニーク。

 失恋したら休暇OK。SNSでバズったら休暇OK、手当も出る。夕方6時以降は飲み放題の社員バーもある。ふつうの会社にはなさそうな40を超える制度は、ほとんど社員からの提案で、毎年2~4個ふえているという。

 黒い服を着た社長、黒い商談部屋。西崎社長は「いろいろな個性の社員が集まっています。個性を赤、青といった色だとして、全部混ぜると黒になるからです」と、企業のカラーについて説明した。

 社員を安い給料で長時間働かせてこき使うという意味ではない〝ブラックな企業〟の社員は50人ほど。顧客からの仕事の依頼は、リピート率が90%を超えるという。

 会社のビジョンは「世界一変わった会社で、世界一変わった社員と、世界一変わった仕事を創る」。そのため、西崎社長は「まずは、大阪一オモロイ会社になりたいと思っています」と語る。

 これを2025年までの目標として真面目に掲げてるなんて、そもそもおもろくないですか?

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