「変人」柯文哲氏の逮捕でどうなる第3極 台湾「選挙の神様」の見方

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聞き手・斎藤徳彦

 二大政党制が続いてきた台湾で、「第3勢力」の期待を担って民衆党を率いてきた柯文哲(コーウェンチョー)主席(党首)が逮捕されました。今後の政局にどのような影響をもたらすのか。選挙分析の確かさから、台湾では「選挙の神様」との異名もとる東京外語大学名誉教授、小笠原欣幸・清華大学(台湾)栄誉講座教授が解説します。

 柯文哲氏は「台湾政界の変人」というべき存在で、日本の小泉純一郎元首相のようにワンフレーズの(一言で主張する)名人でした。それがユーチューブや、さらに短いショート動画にすごく向いていて、「時間を節約して何かを感じたい」という若い人たちを中心に支持を集めました。

 しかし、今回の事件によって、セールスポイントであった「新しさ」や「クリーンさ」が傷つきました。

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この記事を書いた人
斎藤徳彦
中国総局長
専門・関心分野
国際経済、中国の経済・政治