ガザに掲げられた虹色の旗 イスラエルの「ピンクウォッシュ」とは?

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関口佳代子

 パレスチナ自治区ガザ地区の侵攻を続けるイスラエルが、LGBTQフレンドリーをPRすることで侵攻を正当化しようとする「ピンクウォッシュ」をしているという指摘があります。同志社大学都市共生研究センターの研究員で、イスラエル・パレスチナ地域におけるジェンダー・セクシュアリティーを研究する保井啓志さんにイスラエルの思惑や国内外のピンクウォッシュの現状を聞きました。

 ――2023年11月13日、装甲車両の前で虹色の旗を手にする兵士の画像が、イスラエル国の公式SNSアカウントで投稿されました。「史上初のプライドフラッグがガザに掲げられた。ハマスの蛮行の下で生きている人に希望のメッセージを送る」としています。「プライド」は社会から否定されてきたLGBTQの人たちの誇りを表し、プライドフラッグはその象徴です。どうしてこのような投稿をしたのでしょうか。

 対外的な宣伝です。イスラエルはLGBTQフレンドリーで民主的な国、パレスチナは野蛮でLGBTQを抑圧しているという二項対立のイメージを利用していると指摘されています。結果的にパレスチナへの抑圧、占領を覆い隠すピンクウォッシュだと批判されています。ピンクウォッシュは同性愛者の象徴のピンクと、壁を白く塗りたくる、不都合な真実を上塗りする意味があるホワイトウォッシュの掛け合わせた言葉です。

 12年にも男性兵士同士が手をつないでいる写真がイスラエル国防軍のフェイスブックに載せられました。英語で「イスラエル軍が全ての兵士を平等に扱っていると知っていましたか」と書かれていました。

 ――どういった反応がありましたか。

 日本でもCDを出したトラン…

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この記事を書いた人
関口佳代子
東京社会部
専門・関心分野
家族、性に関する問題
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    能條桃子
    (NOYOUTHNOJAPAN代表)
    2024年7月1日8時58分 投稿
    【視点】

    日本に暮らし、日本語メディアの情報圏にいると、イスラエル・パレスチナの情勢に関し、どうしても欧米の目線が強く入ってくると感じます。例えば、先日も、「イスラエル軍、人質4人救出」が主題で、副題として「巻き添えで210人死亡」といった報道があり

    …続きを読む
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    高橋真樹
    (ノンフィクションライター)
    2024年7月1日14時29分 投稿
    【視点】

    パレスチナ問題に取り組む者として、この記事で指摘されているピンクウォッシュの問題についても注目してきました。問題の本質をしっかりと紐解いているとても学びの多いインタビューだと思います。 この記事の指摘には2つの重要なポイントがあります。

    …続きを読む
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