細い路地を挟んで繊維や素材の町工場が連なる一角に、そのクリーニング会社はあった。

　4階建てのビルとはいえ、中に最先端の「クリーンルーム」があるとは想像もつかない。

　クリーンルームは、半導体や液晶パネルをつくる際、ごみやほこりが入らないように厳密に管理された密閉空間だ。この会社にあるのは、半導体工場と同じ最高水準の「クラス10」。およそ30センチ四方の空間に含まれる微粒子（粒径0.5マイクロメートル）が10個以下という徹底ぶりだ。

　このクリーニング会社、「尚磊科技」がTSMCの仕事を請け負って約20年になる。半導体工場のクリーンルームで着る作業服を尚磊のクリーンルームでクリーニングするのだ。

濾過装置に特注洗濯機…「台湾トップクラス」の内部

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