宙組公演再開も「まだ見に行けない」 ファンが気づいた幸せの裏側

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島崎周

 宝塚大劇場まで行って歌劇を見ては、温泉や食事も楽しんだ。仕事でどんなに疲れていたり、落ち込んだりしても、宝塚によって自分を保つことができた。

 老後は劇場のそばに住み、犬を散歩しながら、タカラジェンヌたちとあいさつを交わして……。関東地方で暮らす女性は、そんな夢を思い描いていた。

 だが昨年、宝塚歌劇団の劇団員の宙組の女性(25)が死亡。自殺とみられると報じられた。

 毎日チェックしていた劇団のホームページも見なくなり、宝塚関連の雑誌の定期購読も解約。家にあったグッズや本は、なるべく目に入らない場所に置いた。

 20日から宙組の公演が再開されるが、女性は言う。

 「私はまだとても、見に行けない」

 長く熱心な宝塚ファンだった女性は、観劇の幸せの裏側に長時間労働や人権の問題があったことに気づいたといいます。

舞台で見ていたあの女性が

 亡くなった劇団員は、実際に…

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この記事を書いた人
島崎周
東京社会部
専門・関心分野
性暴力、性教育、被害と加害、宗教、人権、文化
宝塚歌劇団問題

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