【アーカイブ】息合わせ、夫婦で「終活」 俳優・中尾彬さん

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斉藤純江

【2018年12月23日付朝刊】

 ストールをねじって首に巻く「ねじねじ」がトレードマーク。バラエティー番組などで目にする機会も多いが、俳優としての歩みは半世紀以上になる。「若い頃から、その年代なりの風貌(ふうぼう)を無理せず演じてきた。いまは70代のそのままを、自然体でやっていく」。今年はドラマで企業の会長役、来年は映画で知事役を演じる。

 子どもの頃から絵が得意で、画家を目指していた。小学生の時、地元・木更津の海岸に朽ちた漁船が打ち上げられている姿を描き、絵画の全国コンクールで受賞。進むべき道が見えた気がした。

 その頃、俳優の長谷川一夫さんの映画のロケが木更津であった。見に行くと子役も出ていた。「おもしろそうだな。俺もやってみたい」。化粧直しをしていた長谷川さんに「おじさん、僕も俳優になりたいんだ」と声をかけた。長谷川さんは「学校を出たら、いらっしゃい」と言ってくれた。

 そんな話もいつか忘れ、美大…

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    白川優子
    (国境なき医師団看護師)
    2024年5月22日19時22分 投稿
    【視点】

    中尾彬さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。おそらくこの記事が出た同じころだったと思いますが、中尾彬さんと池波志乃さん夫婦がテレビの番組内で終活をしている話をしていたのを覚えています。余裕をもって人生にしっかりと向き合っているなと感銘を受

    …続きを読む