「地震あったっけ?」への危機感 馳知事、批判受けても万博へ意欲

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土井良典
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 石川県は21日、大阪・関西万博に出展する計画事業費として、2500万円を一般会計6月補正予算案に計上することを明らかにした。県は、万博関連予算をめぐり、新年度予算で1千万円を計上しており、計3500万円となる。一方、能登半島地震の被災地復興に力を割くべきだとして、万博の中止を求める声が被災自治体の議会や一部の県議からもあがっている。

 この日、馳浩知事は補正予算案の会見を開いた。2500万円の計画事業費の意義を朝日新聞が問うたところ、地震の風化が進んでいることを挙げ、「能登半島地震を忘れてほしくない。万博の機会を通じて、被災地の復旧復興を大いにアピールしたい」と説明した。

 知事は風化について、「残念ながら、県内ですら『地震があったっけ?』という印象を持つ方も多い」と指摘。地震後、公の場で着続けている防災服で東京に行くと、「何事があったんだと思われるぐらい。印象が薄れている」と危機感をにじませた。

 県商工労働部によると、出展を検討しているのは「日本館」などのパビリオンではなく、その周辺の会場内。ステージが用意されるとし、県の魅力である食文化と祭りをPRするという。

 2500万円の予算は、その…

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